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勉強法ポイント <第3章>

登録販売者受験へ向けての道を歩む皆さんへのアフロ先生によるサポートブログ、前回は「勉強法ポイント 第2章」として第2章の勉強のポイントについてお話してきました。

第7回の今回は、「勉強法ポイント 第3章」として第3章の勉強のポイントについてお話していきます。3-1から3-30まで、少し長いですが、ここがヤマ場ですので、是非、がんばっていきましょう。

 

<3-1かぜ薬>
まずは、かぜ薬は、「ウイルスの増殖を抑え、体内から取り除くものではない」ことを理解しましょう。「ウイルスの増殖を抑える」「体内から取り除く」などのウソが頻出です。そして、「咳せきで眠れない、発熱で体力を消耗しそうなときなどに、それら諸症状の緩和を図るものである」ものであることを頭に入れましょう。次に、各種、かぜ薬の成分とその効能効果を併せえて勉強しましょう。

 

<3-2 解熱鎮痛薬>

まず、解熱鎮痛薬の副作用(アスピリン喘息、胃腸障害)を押さえましょう。特に、アスピリンに関しては頻出です。アスピリンのライ症候群、イブプロフェンは抗炎症作用を持ち、胃腸への影響が少ない、イソプロピルアンチピリンが唯一のピリン系解熱成分といったように、各薬剤の特徴を押さえましょう。解熱鎮痛薬は月経痛にも利用できることを理解しましょう。

 

<3-3 眠気を促す薬>
眠気を促すブロムワレリル尿素は、鎮静催眠作用のある薬で、反復投与による依存性があります。小児や若年者では、抗ヒスタミン成分により、精神過敏、中枢興奮があること、妊婦に使用しないことを理解しましょう。また、睡眠障害が慢性的に続く場合は、医療機関の受診が必要なことを理解しましょう。

 

<3-4眠気を防ぐ薬>

眠気を防ぐ薬の代表はカフェインで、脳に軽い興奮状態を引き起こすことで、眠気や倦怠感を抑える効果があります。胃液の分泌促進による胃腸障害、反復摂取により依存性の形成、腎臓での水分の再吸収の抑制と膀胱括約筋の弛緩による尿量の増加、胎児への移行性、といった特徴を理解しましょう。また、1回摂取量は200mg、1日摂取量は500mgまでの上限があることも注意しましょう。

 

<3-5鎮暈薬>

乗り物酔い防止薬には抗ヒスタミン系と抗コリン系があります。抗ヒスタミン系には、ジフェニドール塩酸塩、メクリジン塩酸塩などがあります。抗コリン系にはスコポラミン臭化水素塩酸がある。それぞれの作用、副作用を分けて理解しましょう。また、アミノ安息香酸エチルは胃粘膜への局所麻酔作用があります。乗り物酔い防止薬には3歳未満の乳児向けの商品はないので注意しましょう。

 

<3-6小児鎮静薬>

小児鎮静薬は、夜泣き、ひきつけ、疳の虫などの症状を鎮めるだけでなく、小児における虚弱体質、消化不良などの改善を目的とする医薬品です。体質改善が目的なので、比較的長期間継続使用されることがあります。レイヨウカクはウシ科のサイガレイヨウの若い角を用いた生薬で、興奮や緊張を鎮めます。漢方処方製剤ですので、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないので注意しましょう。

 

<3-7鎮咳去痰薬>
鎮咳去痰薬は咳を鎮める、痰の切れを良くする、また、喘息症状を和らげることを目的とする医薬品の総称です。コデインリン酸塩や漢方処方製剤があります。漢方処方製剤では、甘草を含むものを重点的に覚えましょう。キョウニンはバラ科のアンズの種子を用いた生薬で、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させます。コデインリン酸塩は胎児への移行性があることも理解しましょう。

 

<3-8含嗽薬>
含嗽薬には液剤、噴射式の液剤、トローチ剤、ドロップ剤といった様々な製剤があります。各製剤で注意する点を理解しましょう。含嗽薬の使用後すぐに食事を摂ると、殺菌消毒効果が薄れやすい事にも注意しましょう。ポピドンヨードが配合された含嗽薬では、銀を含有する歯科材料(義歯等)が変色することがあります。グルコン酸クロルヘキシジンが配合された含嗽薬は、口腔内に外傷がある場合、強い刺激を生じるおそれがあります。

 

<3-9胃の薬>
制酸成分を主体とする胃腸薬については、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料等での服用は適当でないことを理解しましょう。炭酸水素ナトリウムは中和反応による胃酸の働きの低下作用、アルジオキサは胃粘膜保護・修復作用、といったように作用別に理解しましょう。また、アルジオキサのようにアルミニウムを含む薬は透析を受けている人には使用できないので注意しましょう。

 

<3-10腸の薬>
腸の薬は使用目的に分けて注意事項を理解しましょう。腸の炎症を抑え、下痢止めに用いられるタンニン酸アルブミンは、牛乳アレルギーの人には使用できません。ヒマシ油は瀉下作用以外にも誤食、誤飲等の中毒時に使用しますが、脂溶性の物質による中毒では用いません。生菌成分が配合された整腸薬に、腸内殺菌成分が配合された止瀉薬が併用された場合、生菌成分の働きが腸内殺菌成分によって弱められます。

 

<3-11胃腸鎮痛鎮痙薬>
各胃腸鎮痛鎮痙薬の特徴、特に注意する点を押さえましょう。ロートエキスの母乳への移行性、オキセサゼインは胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用される点、アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける点、パパベリン塩酸塩は、胃腸鎮痛鎮痙薬はあるが、制酸作用はないといったことを理解しましょう。

 

<3-12その他の消化器官用薬>
駆虫薬の作用をまとめましょう。カイニン酸は回虫に痙攣を起こさせる作用を示し、サントニンは、回虫の自発運動を抑える作用を示し、リン酸ピペラジンはアセチルコリン伝達を妨げて、回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺ひさせる作用があります。浣腸薬は残量を再利用すると感染の恐れがあるため廃棄、浣腸薬の妊婦への使用はできない、グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症状が現れるといった注意があります。

 

<3-13強心薬>
強心薬は、疲労やストレス等による軽度の心臓の働きの乱れについて、心臓の働きを整えて、動悸や息切れ等の症状の改善を目的とする医薬品である。強心作用のある生薬(センソ、ゴオウ、ジャコウ)の使用部位、作用を理解しましょう。センソは口中で噛み砕くと舌等が麻痺することがあるため、噛かまずに服用することに注意しましょう。

 

<3-14高コレステロール改善薬>
ビタミンE, 大豆油不鹸化物(ソイステロール),パンテチン, ポリエンホスファチジルコリンといった高コレステロール改善薬の作用を理解しましょう。高コレステロール改善薬は、結果的に生活習慣病の予防につながるものであるが、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩そう身効果を目的とする医薬品ではない点に注意しましょう。

 

<3-15貧血用薬、その他の循環器用薬>
まず、鉄剤の使用時の注意点を押さえましょう。鉄剤を服用すると便が黒くなる、服用前後30分前にタンニン酸を含むコーヒーや紅茶の摂取で吸収の低下、吸収は空腹時が高いが、副作用軽減には食後の方がいい、予防的服用は適当でないといったことを理解しましょう。また。ルチンは、ビタミン様物質の一種で、高血圧等における毛細血管の補強、強化の効果を期待して用いられます。

 

<3-16痔の薬、外用痔疾用薬>
まず、痔の種類を整理しましょう。外用痔疾用薬は、局所に適用されるものであるが、坐剤及び注入軟膏では成分の一部が直腸粘膜から吸収されて循環血流中に入りやすく、全身的な影響を生じることがあることに注意しましょう。アラントインは、痔による肛門部の創傷の治癒を促す作用、テトラヒドロゾリン塩酸塩血管収縮作用による止血作用を期待して配合されています。

 

<3-17内用痔疾用薬、その他の泌尿器用薬>
内用痔疾用薬は、比較的緩和な抗炎症作用、血行改善作用を目的とする成分のほか、瀉下・整腸成分等が配合されたもので、外用痔疾用薬と併せて用いると効果的なものであることを理解しましょう。内用痔疾用薬、その他の泌尿器用薬の漢方処方製剤について整理しましょう。

 

<3-18婦人薬>
妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって、胎児の先天性異常の発生が報告されており、妊婦又は妊娠していると思われる女性は、使用を避ける必要があることを理解しましょう。女性ホルモン成分の長期連用により血栓症を生じるおそれがあり、また、乳癌や脳卒中などの発生確率が高まる可能性もあります。婦人薬として用いられる漢方処方製剤について整理しましょう。

 

<3-19アレルギー用薬>
アレルギー用薬(メキタジン、プソイドエフェドリン塩酸塩)の副作用を整理しましょう。抗ヒスタミン成分は、ヒスタミンの働きを抑える作用以外に抗コリン作用も示すため、排尿困難や口渇、便秘等の副作用が現れることがあることを理解しましょう。ジフェンヒドラミン塩酸塩は、吸収されたジフェンヒドラミンの一部が乳汁に移行して乳児に昏睡を生じるおそれがあるので注意が必要です。

 

<3-20鼻炎用点鼻薬>
一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の対応範囲は、急性、慢性又はアレルギー性の鼻炎及びそれに伴う副鼻腔炎です。アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬、ナファゾリン塩酸塩が配合された点鼻薬、リドカイン等の局所麻酔成分が配合された点鼻薬について配合目的と過剰に使用した時の問題点を理解しましょう。スプレー式鼻炎用点鼻薬の使用時の注意点を挙げられるようにしましょう。

 

<3-21眼科用薬>
点眼薬の使用する際の注意点を挙げられるようにしましょう。コンタクトレンズをしたままでの点眼は、添付文書に使用可能と記載されていない限り行うべきではないこと理解しましょう。コンドロイチン硫酸ナトリウムの配合目的、スルファメトキサゾール、ネオスチグミンメチル硫酸塩の作用を理解しましょう。

 

<3-22皮膚に用いる薬Ⅰ>
ポビドンヨードは、ヨウ素による酸化作用により、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌消毒作用を示す、アクリノールは、黄色の色素で、一般細菌類の一部(連鎖球菌、黄色ブドウ球菌などの化膿菌)に対する殺菌消毒作用を示すが、真菌、結核菌、ウイルスに対しては効果がないなど作用と適応を理解しましょう。マーキュロクロムは、ヨードチンキと混合すると不溶性沈殿を生じて殺菌作用が低下するため注意が必要です。

 

<3-23皮膚に用いる薬Ⅱ>
外皮用薬に配合される抗炎症成分のうち、ステロイド性抗炎症成分として大切なのは、デキサメタゾンです。ステロイド性抗炎症成分は広範囲に生じた皮膚症状や、慢性の湿疹・皮膚炎を対象とするものではない、コルチゾンに換算して1g又は1mL中に0.025mgを超えて含有する外皮用薬では、特に長期連用を避ける必要がある、好ましくない作用として、末梢組織の免疫機能を低下させる作用があることを理解しましょう。

 

<3-24皮膚に用いる薬Ⅲ>
発毛促進薬であるカルプロニウム塩化物、角質軟化作用のあるイオウとサリチル酸、皮膚糸状菌の増殖を抑えるミコナゾール硝酸塩とピロールニトリン、脱毛抑制効果を期待して配合されているエストラジオール安息香酸エステルといった薬の作用機序を理解しましょう。

 

<3-25歯や口中に用いる薬>
歯や口中に用いる薬の作用を理解しましょう。アラントインは組織修復、カルバゾクロムは止血、銅クロロフィリンナトリウムは組織修復、セチルピリジニウム塩化物は殺菌消毒、シコンは組織修復促進、抗菌などの作用といったように簡略化してまとめて整理して、理解しましょう。
<3-26禁煙補助剤>
ニコチンは、交感神経系を興奮させる作用を示し、アドレナリン作動成分が配合された医薬品との併用により、その作用を増強させるおそれがあることを理解しましょう。ニコチンガム製剤の使用上の注意点を挙げられるようにしましょう。妊婦やうつ病の人には使用できないので注意が必要です。

 

<3-27滋養強壮保健薬>
グルクロノラクトンは、肝臓の働きを助け、肝血流を促進する作用、ビタミンDは、腸管でのカルシウム吸収および尿細管でのカルシウムの再吸収を促して、骨の形成を助ける栄養素、ヘスペリジンはビタミン様物質のひとつで、ビタミンCの吸収補助作用、アスパラギン酸ナトリウムは乳酸の分解を促進作用、ガンマ‐オリザノールは、抗酸化作用、コンドロイチン硫酸は、軟骨成分を形成及び修復する作用があることを理解しましょう。

 

<3-28漢方処方製剤、生薬製剤>
漢方処方製剤は、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこと、一般の生活者においては、「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」といった誤認があること、漢方処方を構成する生薬には、複数の処方で共通しているものもあり、副作用を生じやすくなるおそれがある。漢方処方製剤は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1ヶ月位)継続服用するといった漢方処方製剤に特有の事柄を理解しましょう。

 

<3-29公衆衛生薬>
クレゾール石鹸液、ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロルイソシアヌル酸等の有機塩素系殺菌消毒成分の使用目的と何に効果を示すのかを理解しましょう。ウジの防除法としては、通常、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤が用いられます。消毒薬や殺虫剤を誤って飲んだり、吸入したりした場合の対処方法を理解しましょう。

 

<3-30一般検査薬>
一般的な妊娠検査薬は、早朝尿を月経予定日が過ぎて概ね1週目以降の検査が推奨されていること、経口避妊薬や更年期障害治療薬などのホルモン剤を使用している人では、妊娠していなくても尿中hCGが検出されることがあります。尿糖検査で尿糖値に異常を生じる原因は、一般に高血糖と捉えられることが多いが、腎性糖尿等のように高血糖を伴わない場合もあります。検査する際、正確な結果が得られない時はどんな時かまとめましょう。
以上です。他は、ひとまず「捨て」です。
まずは、上記を完ぺきにマスターしましょう。

 

では、また、来月!

 

アフロ先生より

 

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