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登録販売者のお仕事

チコとアフロの登録販売者合格物語-4-

これは、バリバリ文系の児童教育学部出身の新卒戦士「チコ」が登録販売者になるまでの物語である。

 

 

アフロ先生「やあ、チコ、進んでおるかね。」

 

チコ「ゴホッ、ゴフッ、ハ・・ハ・・ハックション!!!ズズッ」

 

アフロ先生「あらら。風邪かね?花粉かな?」

 

チコ「んー、風邪かなぁ。」

 

アフロ先生「おやおや。風邪をひいちゃったんだね。」

 

チコ「うん。。なんか、謎の呪文にエネルギーを奪われた。。。」

 

アフロ先生「謎の呪文??」

チコ「むすいかふぇいんあんそくこうさんなとりうむかふぇいんくえんさんかふぇいん。ぐりちるりちんぐりちるれちん。こでいんりんさんえんじひどろこでいんりんさんえん。」

 

アフロ先生「ああwまぁ、確かに昔のドラクエの復活の呪文みたいじゃな。言ってるのを聞いているとお経みたいじゃw」

 

チコ「あー、お経みたいだね!これで風邪ひいたかもw」

 

アフロ先生「あららwまー、それは無いかと思うだけど、確かに、慣れない言葉ばっかりだから、覚えにくいよね。」

 

チコ「すぐ、眠くなっちゃう!それに、たくさんあってどれから覚えていいかわかんない!!」

 

アフロ先生「まぁ、確かにたくさんあるよねぇ。」

 

チコ「ありすぎ!」

 

アフロ先生「まー、これでもだいぶ絞ったんじゃがなぁ。全体の1/5くらいにはなってるのだが・・・。」

 

チコ「そーれーでーもー、おーおーいいいい!!」

 

アフロ先生「あー、わかった、わかった。じゃあ、たくさん出てくる有名人TOP10はどうかな?まず、10個を覚えるのは?」

 

チコ「おー!10個くらいなら、やれるかも!(ぐったりしてたのに、急に目が開く)」

 

アフロ先生「おやwやる気でてきた?」

 

チコ「(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪」

 

アフロ先生「これが、TOP10さ!」

 

カフェイン         24

グリチルリチン酸二カリウム 17

アスピリン         15

ニコチン          15

ヒスタミン         12

リゾチーム塩酸塩      12

コデインリン酸塩      11

ジヒドロコデインリン酸塩  10

プロスタグランジン     10

ブロムワレリル尿素又はブロモバレリル尿素 10

 

チコ「うわぁ。おええええええ。」

 

アフロ先生「あららw」

 

チコ「何とか・・・耐えられるかも・・・・。ぐふぅ。」

 

アフロ先生「そう、気持ち悪がらずに、もっとよく見てごらんよ。」

 

しっかり閉じてた目をうっすらひらいて見るチコ

 

チコ「んー。あっ!カフェイン知ってる!コーヒーに入ってるやつでしょ?」

 

アフロ先生「おっ!そうそう。カフェインは知ってるのね!」

 

チコ「うん、知ってる。これってお薬なんだねー!」

 

アフロ先生「そうなのさ。どんな効き目があるかわかるかなー?」

 

チコ「うーんと、目が覚める!」

 

アフロ先生「そうそう!でも、それだけじゃないのさ。実は、風邪薬にも入っているのさ。また、酔い止めや滋養強壮のお薬にもね!」

 

チコ「わぁ。そうなんだね!いろいろ入ってるんだね!だから、たくさん登場するんだね!」

 

アフロ先生「そうそう!ところで、チコはいま、風邪だね?」

 

チコ「うん、風邪だよ!」

 

アフロ先生「実は、風邪薬って風邪には効かないって知ってたかな?」

 

チコ「えっ!そうなの!? じゃあ、なにに効くんだよー!」

 

アフロ先生「風邪の症状さ」

 

チコ「??????????それは、風邪じゃないの?」

 

アフロ先生「風邪の原因はウイルスなのさ。」

 

チコ「ういるす?」

 

アフロ先生「そう、ウイルスさ。そのウイルスを殺す薬もあるけど、日本にはない」

 

チコ「そうなんだ!」

 

アフロ先生「ウイルスで弱ったところに、バイ菌が感染するときもあるけどね。」

 

チコ「そうなんだね!」

 

アフロ先生「それをやっつけるのが抗生物質っていう種類の薬なんだけど、ほとんど必要な時はないのさ。」

 

チコ「そうなんだね!じゃあ、いつ、必要なの?」

 

アフロ先生「超ひどくなったらw。まぁ、病院に行かなきゃどうか迷うくらいのときは必要ないさ。行けば、医者が判断してくれるぞ。」

 

チコ「そうなんだね!」

 

アフロ先生「でも、登録販売者の試験には出ないぞwそれより、ウイルスが感染すると、いろいろな風邪の症状がでるのさ。例えば、風邪にはどんな症状がある?」

 

チコ「んー、まず、熱が出るでしょ。咳、鼻水・・・あと、のどが痛い!あと、ちょっと頭が痛くてぼーっとするかも!」

 

アフロ先生「そうだね。じゃーなんで、熱が出るんだと思う?」

 

チコ「ええ?なんで?」

 

アフロ先生「チコは『免疫』って聞いたことある?」

 

チコ「んー、バイ菌から身体を守ってるんでしょ?」

 

アフロ先生「そうそう。体の中に、バイ菌やウイルスなどから、体を守っている細胞がいてね。そいつらが、体温が高くなってくると活動的になってお仕事をたくさんするようになるのさ。」

 

チコ「そうなんだね!だから熱が出るんだね!」

 

アフロ先生「そうそう。普段から活動的だと、花粉症みたいなアレルギーがたくさん出ちゃうからさ。」

 

チコ「わぁ、それは大変だね!だから、普段は、抑え目なんだね!」

 

アフロ先生「そうそう。あと、咳や鼻水、くしゃみなんかは、体に入ろうとしたウイルスやバイ菌を、なんとか外に出そうとする体の仕組みなのさ!」

 

チコ「ええ!じゃあ、あまり止めちゃダメじゃない?」

 

アフロ先生「そうそう。むやみやたらに止めちゃダメなのさ。」

 

チコ「えー!じゃあ、つらくても我慢しなきゃなの?」

 

アフロ先生「いやいや、つらかったらお薬飲むのさ。結局、風邪に効かない風邪薬をなんで飲むかっていうと、体力や元気を保って、免疫にウイルスをやっつけさせるためさ。だから、つらいときは、ウイルスを外に出すことをあきらめても、症状を抑えたほうが、体力や元気を保てるからね。だから、つらいときは風邪薬を飲んでよいのさ。」

 

チコ「そうなんだね!よかった!」

 

アフロ先生「ちなみに、のどが痛いのは『炎症』が起こっているからなんだけど、そこは、その場所でウイルスやバイ菌と免疫細胞が戦っている戦場なのね。だから、焼け野原になっちゃってヒリヒリするのさ。ちなみに、『痰』はバイ菌と免疫細胞の死体の塊ね。」

 

チコ「わぁ、それはヒリヒリするね。」

 

アフロ先生「ところで、なんで風邪薬の話をしてるかわかる?まず覚えたほうが良い用語の話だったじゃろ?」

 

チコ「そういえば!なんでだろ?」

 

アフロ先生「実は、よく出てくる単語は、風邪に関係しているのが多いのさ!

 

チコ「そうなんだ!」

 

アフロ先生「例えば・・」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

1位 カフェイン 24回

 

まれに

 

無水カフェイン 3 回

安息香酸ナトリウムカフェイン 1回

クエン酸カフェイン 1回

 

の名前で出てくるときもまれにあるぞ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「こいつはカフェイン。24回も出題されておる。さっき言ったみたいに、かぜ薬以外にもいろんな薬に含まれておるから、摂りすぎに注意じゃ。」

 

チコ「カフェインは、目が覚めるっていう効果があるけど、なんでかぜ薬に入ってるの?」

 

アフロ先生「それはな、かぜ薬に含まれる他の成分のせいで頭がぼうっとするのを、こいつがすっきりさせてくれるからじゃ。それに、ちょっとした頭痛にも効果がある。」

 

チコ「へえ~、頭痛にも効くって知らなかった!」

 

アフロ先生「カフェインには、『無水』『安息香酸』『クエン酸』という言葉がくっついたカフェインもあるが、『カフェイン』という名前が含まれていればおおよそ同じ効果じゃ。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

2位 グリチルリチン酸二カリウム 17回

 

まれに

 

グリチルリチン酸アンモニウム 1回

グリチルリチン酸ナトリウム 1回

グリチルレチン酸 1回

 

の名前で出てくることもあるぞ。

使われ方は同じじゃ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「つづいて、グリチルリチン酸二カリウム。こいつも、かぜ薬以外に、飲み薬から塗り薬までいろんな薬に使われておる。」

 

チコ「へえ~。でもカフェインと違って、全然聞いたことないし、名前長い~~」

 

アフロ先生「たしかにな。グリチルリチン酸アンモニウムやらグリチルレチン酸やら、似たような名前のものがあるが、これらも全部同じような効果だから、細かい名前は気にせんでよいぞ。」

 

チコ「よかったー!ちょっと楽できる♪ ところで、この子はどういう働きがあるの?」

 

アフロ先生「風邪でのどが痛くなる原因の『炎症』のことは、覚えておるかな?」

 

チコ「あー、さっき話したやつね!その『炎症』を抑えるのが仕事?」

 

アフロ先生「そのとおり。チコは、ものわかりがよいな。じゃあ、生薬(しょうやく)という言葉は聞いたことがあるかな?」

 

チコ「しょうやく。。。?なんとなく聞いたことあるような。。。」

 

アフロ先生「まあ簡単にいうと、天然に存在する動物や植物を薬の原料として使っとるものじゃ。グリチルリチン酸二カリウムは、甘草(かんぞう)という植物に含まれる成分なんじゃ。」

 

チコ「ふーん。なんか天然成分って、体にいいってイメージ!」

 

アフロ先生「ところが、こいつは副作用を引き起こすこともあるんじゃ。その名もギアル。」

 

チコ「え、そうなの!?っていうか、ギアルってポケモンじゃんww」

 

アフロ先生「じゃあ覚えやすいな。ギアルは、『偽アルドステロン症』の略。アルドステロンという血圧を上げるホルモンが増えた時とおんなじ症状が現れる副作用のことじゃ。手足のしびれやつっぱりが見られたら注意せんといかん。」

 

チコ「はーい。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

3位 アスピリン 15回

 

わりと

 

アスピリンアルミニウム 5

 

の名前でも出るぞ。

使われ方は同じじゃ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「アスピリンは、グリチルリチン酸二カリウムと同様、『炎症』を抑えはたらきがある。あとは、熱を下げる効果もあるぞ。」

 

チコ「まさに、かぜ薬って感じだね!」

 

アフロ先生「ただ、こいつはR15(15禁)。つまり、15歳未満には使ってはならぬ。」

 

チコ「そうなの!?」

 

アフロ先生「重い副作用が出るからな。チコには、使えるんだっけか。。。?」

 

チコ「チコも使えるし!そんなに子供じゃないもん。。。!」

 

アフロ先生「そうだったなwそれは失礼。。。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

3位 ニコチン 15回

 

番外 ニコチン酸ベンジルエステル 1回

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「こいつは、ニコチン。かぜ薬には入っておらんが。。。」

 

チコ「はい、はい、はーい!!ニコチンって、たばこでしょ!?」

 

アフロ先生「そのとおり。たばこに関連して、禁煙補助薬に使われておる。これまでたばこを吸っていた人が、急にたばこをやめると、このニコチンが体の中で不足して、イライラ症状が出てしまうんじゃ。これを防ぐために、薬としてちょっとニコチンを足してやるのさ。」

 

チコ「なるほどね~。そんな使い方もあるんだ!」

 

アフロ先生「ちなみに、似たような名前の『ニコチン酸ベンジルエステル』っていうのがある。こいつは血管を拡げるはたらきがあって、ニコチンとまったく別物で塗り薬に使うものじゃから、気を付けておくれ。」

 

チコ「うん、わかった。似てるからって油断禁物ね!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

5位 ヒスタミン 12回

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「ヒスタミンは、薬ではないぞ。体の中で、『鼻水を出せ』という命令を伝えるメッセンジャーのはたらきをしておる」

 

チコ「鼻水の原因は、こいつか~。もうほんといらない(- -;)」

 

アフロ先生「まあまあ、そんなこと言わずに。こいつは『目を覚ませ』っていう命令も伝えるんじゃ。だから、かぜ薬でこいつを抑えると、鼻水は止まるが眠気が起こる。」

 

チコ「そっかー、なかなか風邪との闘いは複雑なのね。。。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

6位 リゾチーム塩酸塩 12もう出ない

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「つづいて。。。」

 

チコ「なにこれ!?なんかこわい。。。」

 

アフロ先生「リゾチーム塩酸塩じゃ。かぜ薬に含まれていて、過去問にもよく出てきておったが、いろいろやらかしたので、もう出題されることはないから安心しておくれw。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

7位 コデインリン酸塩 11回

8位 ジヒドロコデインリン酸塩 10回

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「こちらは、コデイン兄弟。Zはジヒドロのジ、Kはコデインのコだぞ。」

 

チコ「この二人は、どんなことしてくれるの?」

 

アフロ先生「二人とも、咳を抑えてくれるんじゃ。」

 

チコ「へえ、それは頼もしいね!咳がつづくと、ほんとつらいもん。」

 

アフロ先生「ただ、こいつは眠気を引き起こすから、運転するときやお酒を飲むときは気を付けないといかん。」

 

チコ「わぁ、それは怖いね!気をつけなきゃだね!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

8位 プロスタグランジン 10回

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「プロスタグランジンは、薬ではないぞ。熱や痛み、『炎症』の原因物質じゃ。」

 

チコ「つまり、かぜ薬はこいつを抑え込んでいるってこと?」

 

アフロ先生「そのとおり。さっきのアスピリンとかな。」

 

チコ「やっぱり!『わあ、やられた!』って顔してるもんww」

 

アフロ先生「ただ、こいつもただの悪者ではない。胃酸の分泌や胃腸を保護するはたらきもあるから、かぜ薬によって胃腸に障害が起きやすくなる。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<テキスト内登場回数>

10位 ブロムワレリル尿素又はブロモバレリル尿素 10

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アフロ先生「最後は、ブロモバレリル尿素。昔はブロムワレリル尿素ともいわれていたが、最近は前者の名で呼ばれることが多いぞ。」

 

チコ「なんだか、すごい気持ちよさそうに寝てるね~。」

 

アフロ先生「こいつは、カフェインの逆で、眠くさせるはたらきがあるんじゃ。」

 

チコ「なんで真逆のはたらきをするものがかぜ薬に使われてるの?」

 

アフロ先生「眠くさせるっていうのは、『鎮静作用』といって、つまりは落ち着かせる作用があるとも言い換えられる。だから、熱を下げる薬の補助として使われるんじゃ。それに、車の酔い止めなんかにも使われておる。」

 

チコ「そうなんだね!」

 

 

アフロ先生「どうじゃ?ちょっとは、頭に入ったかな?」

 

チコ「キャラ付けすると覚えやすいねー!」

 

アフロ先生「でも、チコはまずは風邪を治さないとね!」

 

チコ「はーい!」

 

今回はここまで。

また来月お楽しみに!

 

アフロ先生より。

これから登録販売者の資格取得を目指す方にオススメ!

アフロ先生と学ぶ登録販売者

CME@登録販売者JOB 事務局より

アフロ先生が皆様のご質問にお答えします!
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※質問を多数いただいた場合、全てのご質問にお答えできない場合がございますので予めご了承ください。
※アフロ先生から回答いただいたものは、原則、全てを次月記事の下部に掲載いたしますのでお楽しみに!

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アフロ先生のプロフィール

岩堀 禎廣(イワホリ ヨシヒロ)

合同会社オクトエル 代表
薬学博士・薬剤師

明治薬科大学大学院博士課程修了後(生薬学)、病院、調剤薬局の薬剤師、医学部の教員を経て、さまざまな医療機関、教育機関の運営や企業経営にかかわる。
日本薬科大学客員准教授、NPO法人オフィス・シヨウ代表理事、一般社団法人健ママ協会副理事長など。
著書、多数。

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